国直轄の城原川ダム事業について、5月20日、国交省九州地方整備局は事業評価監視委員会を開催し、事業継続を求める検証原案を認めました。
異論も多少は出たようですが、事業継続をめざす国交省みずからが検証を行い、事業評価監視委員会のメンバーも国交省が選ぶのですから、結論ありきの「検証」手続きです。
◆2016年5月21日 佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/314038
-城原川ダム「継続」判断 環境影響評価など意見も 九地整 事業評価監視委ー
国の見直し対象となっている城原川ダム建設事業について、国土交通省九州地方整備局(九地整)は20日、福岡市で事業評価監視委員会を開いた。「事業継続が妥当」とした原案を有識者が審議し、「継続でよい」と判断した。
九地整は今後、対応方針案を作り国交省に報告する。国の有識者会議での協議を経て、国交相が方針を決定する。
事業評価監視委は大学教授ら7人が出席し、九州工業大大学院の吉武哲信教授が委員長を務めた。九地整がダムの概要や検証経緯を報告し、委員からは「ダムをもう少し小さくして他のもの(遊水池など)と組み合わせるという案も立てられたのでは」といった質問が出た。九地整は「現行のダム案をベースに検証することになっている」と答えた。
審議結果とは別に、委員から「流水型ダムの事例が少ないので、環境影響評価を慎重にやってほしい」「氾濫について支川を含めた流域全体の評価も考慮して」という要望もあった。